10年前の自分が作った収納を、整理収納アドバイザーになった今、採点してみた
大阪府茨木市を拠点に、関西エリアで訪問整理収納サポートをしている池田志保です。
2026年8月!この夏、我が家が築30年の中古マンションをリノベーションしてから、なんと10年が経ちました。めでたい。
ただの会社員だった私は、意気揚々とフルリノベ。それもArts&Craft社にて♪(憧れを現実に)
10年前の私は、整理収納アドバイザーではなかった。
ただの会社員をしつつ、第一子を身ごもったおかんで、
「せっかくリノベするんやから、あれもしたい」
「ここもこうしたい」
「収納もいっぱいほしい」
と、夢だけは一丁前に膨らませていた。
今ならわかる。
今思えば、センスも経験もない素人がよくやったなと思います(笑)。
そして10年暮らしてみて、もちろん後悔もある。
「あそこ、削らんかったらよかったな」
「もっとシンプルにしとけばよかったな」
「なんでこれ作ったんやろ」
普通にある。
家づくりって、完成した瞬間がゴールじゃない。
むしろそこから10年暮らしてみないと、本当の答えはわからない。
ということで今回は、
10年前の自分が作った収納を、整理収納アドバイザーになった今の自分が採点してみます。
容赦なくいきます(笑)。
10年経過した今でも正直、正解にたどり着けたかと言われると疑問しかない。
まず、脱衣所。
我が家の脱衣所は、そんなに広くない。
でも、ここは10年経った今でも、かなり使えている。
大きな収納家具を買い直したわけでもない。
収納システムを一から作り直したわけでもない。
中身は結構変わった。
でも、仕組みそのものはほとんど変わっていない。
これは、10年前の自分をちょっと褒めてやってもいいかもしれない。
10年前の私は「使う場所の近く」に置いていた
脱衣所って、毎日ものすごく動く。
脱ぐ。
洗う。
洗濯する。
干す。
しまう。
着る。
これを毎日やる。
だから、パジャマや下着は使う場所の近く。
今の私なら、ここは迷わない。
収納を考えるとき、
「何をどこにしまうか」より先に、「この家族はここで何をするのか」を見る。
なぜなら、面倒くさい仕組みは続かないから。
扉を開ける。
引き出しを開ける。
ケースを出す。
さらにフタを開ける。
……毎日やる?
私はやりたくない(笑)。
収納って、きれいに見えることより、使う人がラクかどうかのほうがずっと大事。
これは10年前の自分、よくやった。
そして「余白」。
整理収納の話をすると、
「収納には余白を作りましょう」
って、よく言われる。
うん。
正しい。
でも我が家には、
そんな余白、ほぼない。
なぜなら、狭いから(笑)。
「これを入れたら、何かを出す」
「子どもが大きくなったら、子どものモノが変わる」
「使わなくなったら手放す」
ずっとこれの繰り返し。
つまり我が家は、
余白を作ったから10年続いたわけではない。
単純に、
入らないから、増やせなかった。
これ、結構大きいと思う。
収納がたくさんある家って、モノを増やせてしまう。
「まだ入るし。」
この「まだ入る」が、まあまあ怖い。
我が家は入らない。
だから、
「これ買ったらどこに置く?」
が、嫌でも発生する。
結果的に、モノの量を一定に保つことにつながった。
収納って、たくさんあればいいわけじゃない。
入るから増える。
これ、片づけの現場でもよく思うことです。
パジャマだけは、めちゃくちゃ優秀(笑)
ちなみに私は、パジャマをちゃんと着るタイプ。
大人は、
春秋用
夏用
冬用
の3枚くらいでローテーションしている。
これ以上は入らない。
だから、
1枚買ったら1枚出す。
これはできている。
……パジャマだけは(笑)。
全部のモノに同じルールを適用できるほど、人間は優秀ではない。
だからこそ、
「全部きっちり管理しましょう」
とは思っていない。
暮らしって、そんなに整然としてない。
収納用品も、10年使えば「正解」が変わる
10年前は、
「これ、見た目いいやん!」
で選んだ収納用品もあった。
でも実際使ってみると、
見た目より、
軽い。
動かしやすい。
掃除しやすい。
こっちのほうが圧倒的に大事だった。
実際、途中で買い替えたものもある。
収納用品って、買った瞬間が一番テンション高い。
「整った!」
って嬉しい。
でも、それを使うのは今日じゃない。
これから何年も毎日使う。
だから私は今なら、
「これ、毎日使ってストレスない?」
と考える。
収納用品を買うこと自体が目的になったら、ちょっと違う。
10年間で「変えたもの」と「変えなかったもの」
10年もあれば、家族は変わる。
子どもも大きくなる。
持ち物も変わる。
生活時間も変わる。
だから当然、中身は変わった。
変えたのは、
- モノの配置
- 細かい使い勝手
- 微妙な棚の高さの調整
- 中の仕切り
でも、変えなかったものがある。
「使う場所の近くに置く」
「人別にする」
「増えたら何かを減らす」
「戻す場所を決める」
このへん。
たぶん、収納の仕組みってこういうもんなんやと思う。
暮らしが変わったら、収納も変わる。
でも、根っこの考え方はそんなに変わらない。
そして、ラベリング。
整理収納アドバイザーになった今でも思う。
ラベリング、そんなに重要じゃないと思ってます(笑)。
同じ場所に戻すなら、
「ここに戻す」
ってわかってる。
そもそもラベルいらんやん。
テプラも必須じゃない。
マステ+マッキーで充分。
収納って、やり始めるとどこまでも凝れる。
ラベル。
ケース。
仕切り。
収納用品。
色を揃える。
サイズを揃える。
……で、気づいたら、
片づけるために買った収納用品を片づける
みたいなことになる。
それ、ちょっと本末転倒やと思う。
10年前の自分に、今の自分が言うなら
「もっと完璧に収納を作れ」
とは言わない。
むしろ逆。
「そんなに頑張らんでええで」
と言いたい。
(でも、最初が肝心とも思う。)
子どもは大きくなる。
暮らし方も変わる。
だから、最初から10年後まで完璧な収納を作ろうとしなくていい。
その時の家族に合わせて、ちょこちょこ変えていけばいい。
10年前の私は、そんなこと知らなかった。
でも結果として、
「使う場所の近くに置く」
「面倒な動作を増やさない」
「入らないなら増やさない」
という、ものすごく地味なことをやっていた。
それが10年経っても残っている。
片づけって、収納を完成させることじゃない。
10年前の私は、
「収納をうまく作りたい」
と思っていた。できたらオシャレに♪
今の私は、
「この家族が、この家でラクに暮らせるか」
を見る。
ここは、かなり変わった。
整理収納アドバイザーになって、600時間以上、人の家を見てきた。
いろんな家を見てきたからこそ思う。
片づけって、
収納を増やすことでも、
収納用品を揃えることでも、
きれいに並べることでもない。
暮らしに合わせて、モノとの付き合い方を調整していくこと。
たぶん、それだけ。
そしてそれは、一度やったら終わりじゃない。
10年暮らしても、まだ変わる。
家族が変われば、家も変わる。
だから、
「散らからない家を作る」より、
「散らかったときに戻せる家を作る」。
私は、そっちのほうが現実的やと思っている。
10年前の自分へ。
収納、まあまあよかったで。
でも次の10年は、もっとラクにいこう(笑)。
そして私はこれからも、この家で暮らしながら、
「これ、ほんまに要る?」
「これ、もっとラクにできへん?」
と、たぶんずっと考えている。
家って、完成品じゃない。
暮らしながら、つくっていくものやから。

